エプタこぼれ話「舞鶴 岸壁の記憶」編ーその2

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     舞鶴を訪れたら、まず五老ヶ岳山頂に行かれることをお薦めします。舞鶴は京都府の北部(かつての丹後国)にあり、日本海側の若狭湾に面しています。複雑に入り組んだリアス式海岸が織り成す美しい景観は、若狭湾国定公園に指定され、とりわけ市の中心部にある五老ヶ岳から眺める舞鶴湾は、近畿百景の第1位に選ばれたほどの絶景。また東に青葉山(若狭富士)、西には建部山(丹後富士、舞鶴富士)の秀麗な姿が、さらにその向こうには山の稜線が幾重にも重なって美しいグラデーションを見せてくれます。

     春から夏には、まばゆいばかりの海と空の青さ、瑞々しい緑に覆われた山々が織り成す景観に目を見張ることでしょう。秋から冬のよく晴れた日の早朝は、舞鶴湾を覆う壮大な雲海を見ることができます。さらに1日の中でも、日の出、夕焼け、夜景とさまざまな表情を楽しめます。

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     舞鶴の市街地は、東と西ではまったく様子が異なります。その建物や町並みは、それぞれに辿ってきた歴史と時代を物語っています。東(明治時代)と西(江戸時代)をつなぐ五老トンネルは、まるでタイムトンネルのようです。

     舞鶴の東地区には、日本の近代化に先駆けた明治時代の文化遺産が数多く遺っています。その代表的なものが赤れんが倉庫群。レトロな雰囲気の「赤れんがパーク」はアート展やイベントスペースとして利用され、多くの観光客が訪れる観光スポットにもなっています。パーク内のカフェでは、元祖肉じゃが丼や海軍カレーも味わえますよ。

     舞鶴には海上自衛隊の基地や、第八管区海上保安庁があり、国防の拠点都市としてその一端を担っています。最新鋭のイージス艦や護衛艦をすぐ近くで見られるのも舞鶴ならでは。土曜日と日曜日は桟橋内の見学日になっていて、運が良ければ護衛艦の甲板に乗船できることもあります。また東港からは、海岸ゆかりの港めぐり遊覧船が出ていて、潮風に吹かれながら海からの眺望を満喫できます。山並みを背景にした舞鶴市街、クレインブリッジ、引揚桟橋、小樽と舞鶴を結ぶ大型高速フェリー、海上自衛隊の航空基地、造船所、そして間近に迫る護衛艦は大迫力です。

     次回は、タイムトンネル(五老トンネル)を抜けて、江戸時代の城下町(西地区)へ行ってみましょう。              (その3に続く)


    エプタこぼれ話「舞鶴 岸壁の記憶」編ーその1

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       エプタ新年号の特集は、「舞鶴」にスポットをあてました。「舞鶴」という美しい名前を持つ港町は、歌や映画で有名な「岸壁の母」の舞台として広く知られています。その影響もあってか、舞鶴といえば、まず引揚港が連想され、どこか物悲しく暗いイメージを抱いている人も多いのではないでしょうか? 

       ちなみに「舞鶴」という地名の由来は、「地形が鶴が舞う時に羽を広げた姿に似ているから」、「戦国時代の武将•細川藤孝(幽斎)が、鶴が舞い降りた場所に田辺城(別名舞鶴城)を築いたから」など諸説あります。

       舞鶴が京都府にあるというと、「えっ、そうなの?」という人も少なくありません(あくまでも関東での反応です)。ところがーー、京都駅から東舞鶴まで特急で1時間半余り。日本海の若狭湾に面した舞鶴は、豊かな自然に恵まれた風光明媚な街でした。歴史や文化も奥が深く、知れば知るほど興味がわいてきます。エプタ新年号の特集〈舞鶴 岸壁の記憶〉では、そんな舞鶴の多彩な表情、魅力を紹介していますが、ここでは本号で紹介しきれなかったお話や見どころ情報、取材中のエピソードなどをお伝えしたいと思います。

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       まずは引き揚げの町としての舞鶴について、少しお話しいたします。ご存知の方も多いと思いますが、舞鶴は昭和33年まで13年間にわたって66万人もの引揚者を迎え入れました。昭和30年代といえば、日本は戦後の復興から高度経済成長期に入り、「もはや戦後ではない」という流行語も生まれました。けれど、多くの引揚者やそのご家族にとっては、ずっと戦後は続いていたのです。

       昨年、舞鶴市引揚記念館を訪れて、改めてその事実に気づきました。記念館には、引揚者やそのご家族から寄せられたメッセージが数多く遺され、「語り部の会」のメンバーが引揚の歴史を学びながら、引揚者の体験や声を語り継ぐ活動をされています。

       戦後の混乱期のなかで、さまざまな人々のドラマを見つめてきた舞鶴。それらの引揚げの記憶をユネスコ世界記憶遺産登録へという、舞鶴市民や関係者のさまざまな取り組みと熱い思いが実り、昨年、国内候補に選ばれました。そして、今年の夏、いよいよ国際査問委員会により最終決定がくだされます。

       終戦から70年目という歴史の節目を迎える今年、きっと多くのメディアが、戦争についてさまざまな形で取り上げることでしょう。世界各地で紛争が続く中、平和憲法を持つ私たち日本人にとっても、もはや「戦争」は他人事ではなくなりました。戦争とは何か? 平和とは何か? 私たち一人ひとりが真摯に過去と向き合い、歴史を学び、考えていかなければならないと思います。そのきっかけになることを願って、今年の新春号のテーマに「舞鶴」を取り上げました。

       ( その2に続く) 


      エプタこぼれ話「東京の奥座敷 檜原村」編

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         四国からスタートした桜前線は24日に静岡、名古屋へ、25日は広島と東京で開花し、いっきに北上中ですが、檜原村では都心より2週間遅れで、桜が咲き始めます。
         山桜はさらにそれより時間差で、山奥に訪れる人々の目を楽しませてくれます。5月に入ると村全体は鮮やかな新緑に包まれ、晴れた日のコバルトブルーの空の青さといったら、言葉になりません。これからが、檜原村がいちばん美しい季節のはじまりです。
         名物の山菜は10数種類も採れるとあって、この時期、純粋に山登りやハイキングを楽しむだけでなく、近年、山菜採りツアーなども行われ、檜原村の隠れた人気になっているようです。
        エプタでのおすすめは、やはり『都民の森』の散策でしょうか。
         最寄りの JR武蔵五日市駅前から、連休や土日は、臨時バスがかなりの台数、出ています。小1時間ほどバスに揺られ、窓外の景色を楽しみながら、くねくねと曲がりくねった山道を上って、そろそろ飽きるころ終点の『都民の森』に到着します。
         ブナ林などの貴重な自然と広大な森が広がる東京都の山岳公園。中でも、老若男女、車いすでも大丈夫と太鼓判つきの『森林セラピーロード』は、歩くだけで森林浴の優れた効果が実証されている道ですよ。
         朝早く歩くと、濃いミストが全身を包んでくれるような清々しさ。小鳥たちのさえずりや、足もとに咲く可憐な山野草の数々、高い空の間から梢が揺れるたびに木漏れ日の乱舞。
         もしここを訪れたら、できるだけゆっくり、深呼吸しながら目線を上げて歩いて見てください。気がつかなかった自然のさまざまな音や匂いや光や風が、眠っていたあなたの五感を刺激してくれるでしょう。

         檜原村のこれからの季節のおすすめは、やっぱり豊富な山菜に手打ちそば、それに、イワナや鮎などの川魚など。この時期、どこの旅館や民宿でも出してくれますが、どこで食べてもたいてい美味だと思います。皆さん、丁寧に作って出して下さいます。
         量も多いので食べ過ぎに気をつけてください。「エプタ」でもご紹介しましたが、「まいたけ」の天ぷらは絶品。
         車で行かれるなら、村の入口近くにある「檜原村観光センター」に立ち寄って、「きのこセンター」の場所を聞いて訪れてみてはいかがでしょうか。
         採れたて新鮮なまいたけを買うことが可能です。(売り切れの時もある)
         また、檜原村は、水が中硬水で美味しい。この水のせいでしょうか、檜原村の女性は、皆さん、肌がきれいでつるつるしていたのが印象的でした。
         水と空気とストレスフリー、まさに自然の恩恵ですね。


        (エプタ編集室/小室美登利)

        ブログを開設いたします

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            いつも『エプタ』をご愛読いただきまして、ありがとうございます。

           エプタのホームページを立ち上げて1年経ちました。
           お陰さまでこのホームページを通じて『エプタ』のバックナンバーに関心を持っていただき、完売する号が増えてきております。今後もホームページのよりいっそうの充実を計りながら、広く『エプタ』を広めて行きたいと、ブログを開設することとなりました。
           

           ところでまず、取材先で一番良く聞かれる質問が『エプタ』の意味なんです。
           『エプタ』、ちょっと発音しにくいですが、ギリシャ語で「7」の意味です。この「7」は優れた薬効を発揮するヒノキチオールの七角形の化学構造式に由来しています。なぜ、ヒノキチオールかといいますと、『エプタ』の発行元が、このヒノキチオールを主成分にした基礎肌粧品メーカーのヒノキ新薬株式会社、ヒノキ肌粧品だから、なのです。
           商品に関しては、ヒノキ新薬株式会社のホームページをご覧ください。


           「ヒノキは美の木」というのはヒノキ肌粧品のキャッチフレーズですが、それにならって、「エプタは知の木」と、勝手にキャッチを考えてみました。「人間は考える葦である」と言いますが、考える前に、まず「知る」ことはとても大事なことです。その「知」に徹して、普遍性の高い雑誌作りを目指して11年前に創刊しました。年間5冊(季刊+1)の発行で、日本の文化や伝統を見つめ直し、毎号ワンテーマによる特集スタイルで編集しております。


           テーマは、身近な暮らしの食べ物から、人のカラダ、動作、自然、伝統工芸、美術など多岐にわたっています。常に数本のテーマを抱えながら、アンテナを張って全国各地に取材に出かけています。いつでも準備万端というわけにいかず、かなりバタバタと出かけ、知らないことはその土地で、納得いくまで学ばせていただいております。
           全国津々浦々、さまざまな胸が熱くなるような出会い(恋愛ではありませんが‥‥)、これまで秘めてきた失敗談、取材道中の出来事、取材先でみつけた美味しいもの、などなどこれから、スタッフがお伝えして参ります。



           また、お気づきの点や、ご意見などもメールいただけましたら嬉しく思います。今後とも、「エプタ」をよろしくお願い申し上げます。

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